七月七日に七夕は、牽牛と織姫を祭り、染織・裁縫・書道・詩歌の技芸上達を祈る年中行事ですが、平安時代から七夕に素麺(そーめん)をお供えしたことから現在は《素麺の日》にもなっています。
素麺は奈良時代に中国から渡来した唐辛子の《梁餅》が原形とされ、今から約千ニ百年前、三輪の里(奈良)で採れる小麦を大神神社(三輪明神)・大物主の次男が石臼で挽いた粉に境内の湧水を加えて作ったものが最初と言われています。
当時は小麦粉と米の粉を練って縄状にひねったのもで、遺族が食べる高級なお菓子の一種であったようです。
鎌倉時代に油を塗布した細くて腰のある麺になり、中国語の《素麺(スーミエヌ)》が訛って《そーめん》となりました。
一方、冷麦(ひやむぎ)はうどんの仲間として奈良時代に渡来した唐辛子の《饂飩》が原形とされています。
後に《切り麦》と呼び、蒸籠などに盛って食べる熱いものを《熱麦》、冷やしたものを《冷麦》と呼びました。
現在、素麺と冷麦はJASにより《麺の太さ》で分類されています。